・スクリーンのベストサイズってどのくらい?
もしツーリングを100倍楽しめるアイテムを答えるとしたらあなたは何を挙げますか?
僕は断然スクリーンと答えます!
スクリーン(風防)って単純な好みや車体のスタイリングによって装着を戸惑う方がすごく多いアイテムだと思います。
もし毛嫌いでスクリーンを試したことがないけどツーリングが好きという方なら一度試してみることを元ネイキッド乗りが強くオススメします。
僕は風防を使い始めてツーリングに対しての向き合い方も変わったので今回はスクリーンがいかにツーリングを楽しむために必要なのかをお伝えしたいと思います。
風を全力で浴びていたネイキッド時代
いまでこそFZ400に乗っている僕ですが、免許取り立ての頃はFTR223というネイキッドバイク(一応トラックレーサーという位置付け)に乗っていて無謀にも林道などをメインで走っていました。
林道やダート遊びはとても楽しくて切り返しができない狭道や秒で溝に詰まるほどのぬかるんだ泥道、拳よりも大きい石が転がったガレ場など仕事なんて一瞬で忘れられるくらい刺激的な体験をさせてくれました。
とっても楽しいダート遊びですが東京の江東区には残念ながらそんなものはないので西東京や埼玉、群馬など自然と長い距離と時間が必要になります、そこでネックだったのが目的地に付いた時点で”かなりの疲労を感じる”という点でした。
もちろんスカチューンの単気筒というのも疲労度を増す一因だとは思いますが、風を一身に受ければ受けるほど疲労が増していくということに気づいたのです、しかも速度が上がるにつれて体に当たる風が重く感じてハンドルにしがみつくようにしないとまともに走れないシーンもあったので似合わないとは思いつつもウインドシールドを後付けすることにしたのです。
メモ:空気は早く流れる時に泥のように粘性をもつのでこんな現象が起きるようです、そんな空気の特性を活かしたエンジンとしてジェネシスエンジンというものをヤマハは開発していました。
走行風を拒絶する初スクリーン
当時後付けできるもので風防効果も高そうなものとしては上の画像にあるようなものか下の族車にくっついていそうな旭風防のものだけでした。
この一枚目の風防上端を胸辺りがかぶるようにセッティングしたら今まで格闘していた風の存在がほぼ皆無になりものすごく快適になったのを今でも覚えています。
この体験が僕のバイクに対しての考え方を変え、以降FTRに腰高風防という世界観丸潰れな装備でダートに突っ込むバイクライフを送ることになります。
試して分かったスクリーンのメリット・デメリット
先ほど紹介したスクリーンは高さと角度をある程度変えることができたので様々なセッティングを試しました。
日によっては海を見るためだけに往復400km以上を走ったこともありましたが、そこでスクリーンにしかないメリットとデメリットがあることがわかりました。
セッティングによるものもあったので先にデメリットからお伝えしたいと思います。
【デメリット①】風の影響を感じる
つけてみて初めて思ったことは風の影響をモロに受けるということです。
例えば向かい風なら加速感が落ちるのを感じたり、ハンドルにマウントするタイプなら風のせいでハンドリングが重く感じたり、横風で少し取られるような感覚になるので慣れていない頃やロングツーリングで疲れたタイミングだとヒヤッとすることもありました。
【デメリット②】燃費に関わる
向かい風の影響を受けるということは、前に進むのに余計な加速を求められるので当然燃費が落ちます。
元々FTRは30km/Lだったのが25km/L〜28km/Lくらいに下がった記憶があるので燃費命の方なら発狂するかもしれません。
こちらもやはりスクリーンが垂直になるほど燃費も比例して下がっていったので燃費を気にするならスクリーンは寝かし気味がいいでしょう。
【デメリット③】意外と暑い
風を防ぐのに役立つスクリーンですが防風範囲が大きいとスクリーンと自分との間に暑い空気が溜まるような感じで暑いです。。
外すのが億劫でオールシーズンつけていましたが、熱がこもって不快だったので頻繁に立って風を浴びることが多かったです。
めんどくさがらずに外したほうが快適に走れますが、ここまで書いたデメリットを全て負ってでもスクリーンを外さなかったのにはそれなりの恩恵があったからです。
次からはそれらを紹介していきます。
【メリット①】体力を温存できる
スクリーンの存在意義とも思えるのが体力を温存できるということです。
もちろんバイクによっては速さのためについているものもありますがそれはサーキットでの話、一般道での恩恵としては個人的に"体に当たる風を軽減させる”ことで無駄な体力の消費を防げることだと思っています。
これは買い物程度の近距離では全然感じませんが、ロングツーリングのように距離が伸びれば伸びるほどありがたさを享受できます。
つまり距離ガバ勢や週末に遠方までツーリングにいきたいからバイクに乗っているという方ほどスクリーンはあったほうがツーリング自体を楽しむ体力を残せるということです。
【メリット②】雨を防げる
ゲリラ豪雨の中をバイクで走ったことはありますか?
僕は雨の中喜んで走りに行くようなライダーではないですが、どうしても山へ走りに行くと急な豪雨や降雪などにあいます。
そんな時に意外と感じたメリットとしてスクリーンに雨が当たるので上手くすると胸から下を濡らすことを防げるということです。
流石に長時間走ればヘルメットからしたたってきて濡れちゃいますが、木陰や屋根のある場所まで避難するときにすごく助かりました。
【メリット③】寒さ軽減
僕を含め真冬でも関係なく乗るような物好きライダーなら分かってもらえると思いますが、冬の風は殺人的に寒いです。。
この風を浴び続けると勝手に力が入って肩がこったり、噛み締めすぎて顎が痛くなったりします。
僕は寒がりの暑がりという温室育ちなのでスクリーンのおかげで冬の通勤からツーリングまでめちゃくちゃ快適になりました。
もちろんそれだけでは冬のツーリングを制することはできないのでそれ以外にも対策は必要ですが、冬にあると嬉しいバイクの装備であることは間違いありません。
【メリット④】虫アタックを阻止できる
バイクは高速で移動できる手段ですが、守りが手薄な乗り物でもあります。
特に謎の固くて大きい虫なんかはヘルメットに当たると頭がのけぞるくらいの衝撃があるし、置き土産に体液もつけていく始末です。
あと蚊のような小さい虫になるとぶつかった衝撃で即死&体液でヘルメットなどにくっつくので走っていてイライラと止まってみられるのが恥ずかしいという複雑な思いと葛藤することになります。
この通称虫アタックをある程度阻止してくれるのが垂直 or ロングスクリーン、単純にスクリーンが被弾してくれるのでライダーの精神的なストレスを肩代わりしてくれます。
スクリーンは便利だが注意点もある
スクリーンを使うなら気をつけてほしい点もいくつかあります、ここからはそちらも紹介していきますね。
メンテナンスは必要
スクリーンの多くはネジで固定されています、後付けの場合ならハンドルなどにも固定しますが緩んでいないかを点検しておくのが大切です。
ちなみに僕はノーメンテナンスで使っていたらネジが緩んでスクリーンが外れそうになったこともあり、下手すると他人を巻き込む事故を起こす可能性もあるので乗るたびにガタつきがないかくらいは見ておいたほうがいいです。
汚れたら掃除したほうが快適
スクリーンは様々な理由で汚れます。
例えば、
- 虫の残骸
- 土埃
- 雨などの水アカ
- 小石などの傷
- 経年変化での黄ばみ
などが代表的で汚れを放置すると見た目も汚いですし、手前の下(前輪の先あたり)が見えにくいので落ちているものを見過ごす可能性もあり危険です。
なので汚れたらすぐに水拭きと乾拭きをしたり、黄ばみはホームセンターなどで売っているプラスチック用の研磨剤(ペースト状のやつ)を使うことで劇的に綺麗になります!
マウント方法で快適さが段違い
スクリーンのマウント方法は主にハンドルかフレームかに分かれます。
おそらく後付けタイプはほぼ100%ハンドルにマウントすると思いますが、僕が乗っているFZ400のように元からスクリーンがついているバイクはフレームにマウントされていることが多いです。
このフレームにマウントされているタイプのものがキングオブ快適バイクなのです。
フレームにマウントされているのでハンドリングを邪魔せず、デメリットでいったようなハンドルが取られる感覚も少ないです。
フレームにマウントされているスクリーン(カウル)の形状や大きさによっては重く感じることもあるようですが、ハンドルマウントに比べれば段違いに快適です。
そしてフレームマウントはバイクデザインの一部でもあるので当然スタイリングもよく、走行性能を上げる要素まで含まれているのでこれからバイクを買うという方でスクリーンも検討しているのならフレームマウントのものをオススメします!
まとめ
もしツーリング先で眠くなったり帰ってきてから一気に疲労感が襲ってくるようなら、これを機にスクリーンを検討してみてはいかがでしょうか?
スタイリングが気に入らないと思う方もいるかもですが、使ったら体へのダメージ量が減ることに気づくはずです。
走るのが目的な人も、目的地で楽しみたい人も疲労は少ないに越したことはないはずなので後付けタイプから試してみましょう!
- スクリーンは一度使うと病みつきになる装備
- ツーリング先で楽しみたいなら体力温存のためにつけるのもアリ!