・車検切れのバイクを復活させたい
・中古バイクの注意点や整備費用を知りたい
このように思っている方がもしこの記事を読んでいるのならすこしはお役に立てるかもしれません。
なぜなら僕はノーメンテナンスで1年以上ガレージに放置されていた
FZ400(4YR)を譲り受けて整備・名義変更・ユーザー車検合格までこなして今もそのFZ400に乗っているからです。
今回は当時のFZ400の状態と修理した箇所や
トータルでかかった料金なども書いていきますので
中古バイクをこれから買ったり譲り受ける予定のある方は参考にしてみてください。
FZ400ってどんなバイク?
初期状態を語る前に
FZ400のことを知らない人のために実際に乗っているユーザーとしての印象を書いておきます。
スペック等についてはバイクブロス様が見やすかったのでリンクを貼っておきますね↓
ネイキッドなのにツアラーな400ccバイク
一応このバイクはアッパーカウルがついていますが
ヤマハさん曰くネイキッドバイクなんだそうです。
ですがFZ400はネイキッドでありながらツアラーのような要素が盛り込まれていて、
現代のネイキッドバイクにはない魅力が多いんです。
それこそツーリングメインで考えているのならかなりオススメの一台です!
僕が感じたツアラー要素はこんな感じです↓
FZ400のツアラー要素
唯一無二のフロントフェイス
不人気車両ということもあるでしょうが4年間乗っていて一度しか被ったことがありませんw
しかも他社のバイクとも被らない独特なカウルなので逆に優越感に浸れますし、知ってる人に出会うとすぐ友達になれます。
まぁ人間は慣れの動物なので乗ってるとだんだんこの顔もカッコよく見えてきますよ!
なんだかんだ乗りやすい
正直普段使いではこれ以上のスペックも重量もいらないというのが4年間乗ってきての感想です。
荷物を乗せることも、シート下に弁当をしまうこともできて、
大型のタンクバッグも余裕で許容してくれるバイクなんて今どきは大型バイクくらいしかないのでは?
それを400ccでこなしているところがすごいですよね。
買い物も日帰りツーリングもおまかせ!
FZ400との出会い
僕がFZ400と出会ったのはたまたま職場の人が軽いバイクが欲しいからうちのバイクと交換してくれと頼まれたのがきっかけでした。
当時僕はホンダのFTR223というバイクでフラット林道や1日2~300kmのツーリングを楽しむライダーでしたが
流石に単気筒で長距離を走ると手の痺れと翌日の疲労感がしんどかったのを今でも思い出します。
ちょうど多気筒車が欲しいと思っていたところだったのでチャンスと思い状態確認をしに行きました。
当初僕はタダで4気筒車がゲットできてラッキーくらいにしか思っていませんでしたねw
最恐の初期状態
もう本当に最恐でしたね、
冗談抜きで初めてエンジン始動して試走した時は死を覚悟したくらいです。
とりあえず僕が初ご対面した時のFZ400の状態を箇条書きにしてみると、
初期状態
まぁ1年くらい動かしていないと聞いてはいたので多少の覚悟はしていましたが、
正直予想を超えるノーメンテ具合にバイクのことを
あまり知らない当時の僕でも「やばいの引き当てたな」と思いました。
ですがそれと同時に「知識を得るいい機会かも」とも思ったので交換を了承しました。
走行距離50,000キロオーバーってどうなの?
昔の僕もそうだったのですが走行距離って気になる人は多いと思います。
なので実際修理してみて現役で乗っている人間目線でここから書いていきます。
案外問題なく乗れる
正直いって全然問題ないです!
もちろん経年劣化している部品などもありますが、
エンジンなどの重要な部品はまだまだ現役で動いてくれているのでバイクにおいては5万キロくらいは許容範囲内なのかもしれないですね。
部品交換は覚悟するべし
先ほど経年劣化している部品もあると言いましたが、
そういった諸々の部品を交換する必要があるのは覚悟して乗る必要があります。
ただ部品によってはすぐに買い替えなくてもセーフなものもあるので
優先順位をつけてちょっとずつアップデートしていく方がお財布にも優しくバイクへの愛も深まると思います。
全ては歴代オーナーにかかっている
結局は今までそのバイクがどんな扱いを受けてきたかが重要になってきます。
僕のFZ400は前オーナーは納屋で保管していたのですがあまり乗らないオーナーでした。
それ以前のオーナーについては想像の域を出ないのですがおそらくどこかのタイミングで屋根もカバーもなしで保管していたんじゃないかなと思うところが多々あります。
例えばちょっと前に初めてプラグ交換をしたのですが
右側のプラグだけ錆がひどくて周りにも砂利などが積もっていて取り外せない状態にありました(気づかずに4年乗っていたんですけどねw)
反対側は腐食が進んでいなかったので雨ざらしだったのかな?と思ったポイントでしたね。
まぁコレばかりは車体を見て今までの扱いを想像するしかないので難しいですが…
知り合いからバイクをもらう時の確認ポイント
いくら顔見知りの人間でも自分と同じ水準でバイクを扱っているとは限りません。
なので最低限ここは確認しておくといいだろうなというポイントをまとめてみました。
保管状態
主に保管している場所について見たり聞いたりしてみるといいでしょう。
具体的には
保管状態
といった具合ですね。
屋根なし・カバーなし・湿気多いだと車体へのダメージが大きいのでもらった後で錆び取りや部品交換までのスパンが短くなる可能性があります。
ちなみに納屋に置いてあったFZ400にはカバーがありませんでしたが屋内でもかなり埃などが積もっていました。
気になる人はそこも参考にするといいかもしれないですね。
ちなみに雨ざらし疑惑が浮上したプラグ交換の解説記事もありますのでよかったら読んでみてください↓
バイクの状態
おそらく一番ライダーが気になるであろうバイクの状態についてです。
最初にも述べましたが参考までに1年以上全く乗られなかったバイクがどんな状態だったかを書かせてもらうと、
放置車両の例
こんな感じですね。
気分的にオイル交換もしましたが変速の時のショックや硬さが圧倒的に少なくなったので交換していなかったと思われる。
基本的にクーラントやブレーキなどは車検時にも見られる部分なので注意深く見た方がいいでしょう。
じゃないと追加でどんどんお金を持ってかれます。
やらかし歴
聞ける仲なら転倒歴や事故歴なども聞けるといいでしょう。
見た目に綺麗でも走るとヘンテコなことがあるかもしれないですし、
事故歴や状況などがわかればそのオーナーが飛ばし屋なのか優良ライダーなのかの想像は出来ると思います。
ちなみに前オーナーは敷地内で転かしてから乗らなくなったらしくミラーが左右で微妙に違うものをつけていました。
僕もあまりそういうのは気にしないタチなのでミラーは今でもそのままですw
わかる範囲でのオーナー数
これは聞いても聞かなくもいいかもしれないですが、
多オーナーの場合どこで壊したのかや修理しているのか?
僕は元から直して乗るのが前提だったので聞きませんでしたがあまりお金をかけたくないのならそういったところも事情聴取するといいでしょう。
バイクを譲り受けたらやるべきこと3選
バイクを譲り受けたならやらなければいけないことが3つあります。
1. バイクの修理
まずはバイクの点検と修理ですね。
特に問題ない車両ならこの項目はスキップで大丈夫ですが、
古いバイクは直さないといけないものや持病があったりしますので
修理しないとしてもそういったものを把握しておくと今後そのバイクに乗り続けるときに役に立つはずです。
2. 名義変更
コレはマストですね。
新しいオーナーが自分であるという登録をするのですが、
もし車検が必要なバイクなら車検場で一緒にできますので一旦保留でも構いません。
車検が必要ないバイクなら車検場に行って名義変更したらやるべきことは完了です。
大手を振って走りましょう。
3. 車検合格
必要なら車検に合格する必要があります。
車検といってもバイクの車検はしゃがめば終わる範囲でしか検査をしないので慣れちゃえば簡単です。
バイクがちゃんと止まるのか?ライトの明るさは足りているか?スピードメーターは動いているのか?
マフラーはうるさすぎないか?クーラント液はしっかり入っているか?といった具合に検査をしますので自分でやって安く済ませるのもアリでしょう。
不安なら2りんかんやナップスなどの車検対応してくれる場所に持ち込めば勝手にやってくれることでしょう。
僕は自分で通したことしかないのでわかりませんが個人的には預けるほどでもないなと思います。
僕が修理した箇所
最後にFZ400を修理した箇所(主に部品交換)を書いていきます。
ちなみに僕は以下の項目を修理しました。
修理したこと一覧
順番にお伝えします!
ヘッドライト交換
普通のバイクならいちいち交換しなくてもいいでしょうが、
FZ400の場合は光量不足で車検に落ちることが多いので
初めての僕は速攻2りんかんまで買いに行きました。
結果的にここだけ交換しても
意味がなかったですが心は救われましたw
使えるのは60w/35wのH4R
使ったものはハロゲンのコレ↓
※H4ではなくH4Rなので注意!(H4も爪を曲げればつくけどグラグラする)
クーラント剤補充
正直ゾッとしたポイントがコレですね。
なんで冬なのに水温のランプがつくんだろうとか思いながら
車検場に行ってレーンを通してびっくり!
なんとクーラント剤が一滴も入っていなかったんです💦
冬で車検場が近かったから助かったものの
下手したらエンジンが終わってるところでした。。
とりあえずコンビニまで天然水を買いに走りましたね。
そして大量の水をこぼしながら補充しましたw
※ただの水ではオーバーヒートするので必ずクーラント剤を入れましょう
僕が使ったのはコレです↓
バッテリー交換
1年くらい放置されたバッテリーでは流石に
メーターのランプを光らすのが精一杯だったので
エンジンをかけるために↓のバッテリーを買って今でも使ってます。
バイクバッテリー充電器を使えば長いスパンで
使うことができるので必要な初期投資といった感じですね。
バイクバッテリー充電器については以下の記事で操作の仕方も解説しています!
オイル交換
オイル交換は好みが分かれるのかもしれませんが、
個人的には1年以上交換されていないオイルを潤滑させるのがイヤだったのと
走ってみて変速が硬すぎて、
つま先にクレーターが出来そうだったのでエレメントも合わせて交換しました!
結果的に変速が軽くなり、
変速のたびにつま先を犠牲にしなくて済むようになったのでかなり快適になりました!
僕が使ったのはYAMAHA謹製のヤマルーブ プレミアムシンセティックというものです。
これは僕の持論なのですが、
エンジンオイルだけは一定以上の品質を保った商品を
頻度よくかえたいと考えているんです。
特にエンジンなんて高額・交換も大変・代替品が確保しづらい(FZならでは?)
部品の一つなので簡単にいじれる範囲で守れるのなら安い買い物だと思って
僕はプレミアムシンセティックを使い続けています。
しかもAmazonなら半額くらいで買えちゃう!
(下位グレードのスポーツと価格差が数百円という...)
僕はいつもおトクなので4Lのを買っています↓
4Lは置く場所ないわぁという方は1Lがオススメ↓
リアブレーキエア噛み修理
あなたはブレーキの効かないバイクに乗ったことがあるだろうか?
僕のFZ400は最初リアブレーキが全く効かなかった。
リアブレーキのペダルを踏んでも
スカスカしていてつま先が地面につきそうになるくらいでした。
こちらも大急ぎ(制限速度以下)で
2りんかんまで行き修理をお願いしましたが、
ブレーキフルードのエア噛みだったみたいなので大きな出費にならずに済んだと記憶してます。
ただ肝心の明細書が出てこなかったので
他ブログの”BEBEL”様が同時期にフルード交換をしたときの
料金を載せていましたので参考までに記事を載せておきます↓
今調べてみると自分でも
簡単に交換できるみたいなので今後は自分でやってみようと思います!
安心と信頼のヤマルーブあたりが値段的にも妥当かもですね。
タイヤ交換
もし僕と同じで普通の速度域でもコーナーで滑ってしまうような
タイヤを履いているのならすぐに買い替えたほうがいいでしょう。
タイヤは加速と減速に大きく関係してきます。
快適に走る時も緊急制動をするときもタイヤのグリップ力がものを言うのです。
普通に乗るだけなら高いタイヤは履かなくてもいいと思いますが命を預ける消耗品の一つなので変にケチらない方がいいと思います。
総額いくらで乗れるようになったのか?
で結局いくらで公道を走れるようになるのか?
とても気になると思います。
意外とネット上ではこの辺曖昧だったりする場合もあるので
FZ400の場合にはなりますが金額の明細と合計額を書いていこうと思います。
修理以外にも追加で買ったものなども含めていますので
FZ400の車検時には参考にしてみてください。
明細書が出てこなかったものはうる覚えでの金額になることをご了承ください💦
以下がユーザー車検まで通した場合の価格になります!
走り出し価格
※(?)は明細書が行方不明なので価格が上下する可能性があるものです
※オイル交換用トレー・オイル廃棄用袋は100均のもので代用しています。
すんなり車検合格すれば
こんだけほったらかしの中古バイクでも10万円以下で
乗り出すことが出来ることに改めて驚きました!
ちなみに初回の車検は何回も落ちてるので
実際は仮ナンバー代・車検代・自賠責保険の追加購入をしていて
もう少し高いです。
FZ400を車検合格させたいなら以下の記事もオススメです。
まとめ
- 保管状態の確認をする
- バイクの状態もチェック
- やらかし歴を聞いておく
- 5万キロは意外と普通
- 譲り受けたら必要手続きを済ませる
- 10万円で公道走行可’の400ccバイクが手に入るかも!?
FZ400の修理に使ったもの一覧